兵庫県は養父に位置する中瀬鉱山は金銀のみならずアンチモン埋蔵量でも日本有数であった日本でも稀なタイプの鉱山。稼抗中は見学が許されていたそうで、富鉱帯から産する大量の自然金を直に観察出来たという。最大の自然金は5cmにも達したようで、画像検索で見つかる中瀬鉱山産自然金の海外産にも劣らぬ威容はまさに圧巻という他ない。
当鉱山はアンチモン系鉱物の産地としても日本有数であり、ベルチェ鉱や黄安華の産出でも有名である。
当地の自然金は輝安鉱に富む比較的粗粒の石英脈に含まれる。当標本も小さく、酸化はしているものの輝安鉱を観察することが出来る。