法学部生の標本箱

ド文系が行く金山・砂金産地巡り

2015-01-01から1年間の記事一覧

産地別標本集⑦ 中瀬鉱山

兵庫県は養父に位置する中瀬鉱山は金銀のみならずアンチモン埋蔵量でも日本有数であった日本でも稀なタイプの鉱山。稼抗中は見学が許されていたそうで、富鉱帯から産する大量の自然金を直に観察出来たという。最大の自然金は5cmにも達したようで、画像検索で…

産地別標本集⑥ 甲山鉱山

広島県福山市北部に位置する甲山鉱山は、60年代になって初めて地元の農民が発見し稼坑したという点で非常に興味深い。詳しい発見の経緯は以下に挙げる産総研の資料に記述があるが、鉱床発見の切っ掛けが学校の校庭に露出した石英脈であったというのは日本の…

産地別標本集⑤鳥加郷大串金山

長崎県西海市西海町喰場郷、鳥加郷、大串郷周辺に分布する多数の金坑群を総称して大串金山と呼ぶ。以下の西海町の文化遺産を紹介するページに詳しい記述があるが、金銀比を見るに浅熱水性鉱床だったのだろうか。古くは柴金や浜砂金の採掘も行われていたらし…

砂金採取記録 丹波川流域①

5月〜7月にかけ数度に渡り丹波山村周辺を調査した。丹波川中流の河岸段丘上に広がる丹波山村の外れ、グリーンロードと名付けられた遊歩道沿いには戦国期から江戸時代にかけて、旧河床の岩盤上に集積した砂金を採掘した所謂「柴金」の採取遺跡が複数存在する…

産地別標本集④ 喜入鉱山

鹿児島県鹿児島市喜入中名町に位置する喜入鉱山は1918年に発見され、22年から金山整備令が発令される43年まで本ヒおよび山神ヒを採掘した後、戦後52年から3、4号坑を開坑し56年まで稼坑された金鉱山。トン当たり金品位はおおよそ10グラム弱だったらしい。 以…

産地別標本集③ 赤石鉱山

鹿児島県川辺郡知覧町に位置する赤石鉱山は日本では珍しい、露天掘りを行う金鉱山。鉱量は多く概して品位は低かったが、局所に生じた富鉱部はかなりの高品位を示し、大量の肉眼金を産した。鹿児島県南部には赤石鉱山を始め春日や岩戸といった、多量の硫黄分…

産地別標本集② 菱刈鉱山

菱刈鉱山は産金量日本一を誇り、現在でも日本で稼動している唯一の金鉱山。鉱床の生成年代は第四期100万年前とかなり新しく、この鉱山の発見は鉱脈型金鉱床の生成年代を第三期中期以降としていた従来の学説を覆した。 僅か12年で数百年来の佐渡金山の産金量…

産地別標本集① 串木野鉱山

1655年以来300年以上に渡って採掘され続けた串木野鉱山は菱刈・佐渡・鴻の舞に継いで日本第4位、56トンの産金量を誇ったという。1994年に閉山したようだが、数年前採掘再開の報を聞いた覚えあり。廃坑がワインの醸造に使われたりもしてるらしい。 串木野鉱…

お初edit

山金・砂金を扱う雑記です。とは言ったものの砂金はまだ入門すらしていないんですけどね。初掘りは秋川を予定中。 twitter↓ さかさまくん@仮面浪人 (@sakasakakunn) | Twitter